Green Column グリーンコラム

グリーンコラム一覧

遠い国の出来事が、我が家の電気代を動かす― 世界情勢と家庭のエネルギー

アイキャッチ

最近、「また電気代が上がるかもしれない」というニュースを見て、ふと不安になったことはありませんか。

節電を頑張るほど、なんだか疲れてしまう——そんな感覚。

2026年、中東情勢の緊張が高まり、世界のエネルギー市場が揺れました。

株式市場も影響を受け、日本株が大きく下落する場面もありました。
ニュースでは、アメリカとイランの対立や軍事衝突、そして「ホルムズ海峡」という名前が頻繁に取り上げられています。

ホルムズ海峡は、中東の石油を世界へ運ぶ重要な航路です。
世界の原油輸送の約20%がこの海峡を通るとも言われています。

3月には、ガソリン代が上がりましたね。
日々の中でも実感しやすい変化のひとつです。

しかし、それだけではありません。
これから電気代やガス代も、同じように上がっていくかもしれません。

遠い国の出来事のように感じる現状。
しかし、この海峡の状況は、数か月後の日本の暮らしにも大きく影響する可能性があります。

今、リビングで点いている明かりの“元”が、数か月前に海を渡ってきた燃料だとしたら——。
世界の出来事が、暮らしに届くまでの距離は、思っているより短いのかもしれません。

 

なぜ日本はエネルギー価格の影響を受けやすいのか

日本は、エネルギー資源の多くを海外に頼っています。

原油や天然ガスなど、日本で使われるエネルギー資源の多くは海外から輸入されています。
そのため、世界情勢や輸送ルートの変化が起きると、エネルギー価格は影響を受けやすくなります。

燃料価格が上がれば、エネルギー全体のコストが高くなります。
ガソリン代やガス代、そして電気代にも、その影響は少しずつ広がっていきます。

日本で暮らす日々の生活コストは、国内だけでなく、世界の動きとも密接につながっているのです。

 

なぜ電気代も上がるのか

電気代のニュースを見て、こう思ったことはないでしょうか。

「ガス代が上がるのはわかる。でも、なぜ電気代まで?」

その理由は、発電の仕組みにあります。

日本の電気は、さまざまな方法で作られていますが、その多くは燃料を使った発電です。

たとえば

こうした燃料を燃やして蒸気をつくり、タービンを回して電気を生み出します。
つまり、燃料の価格が上がると、発電コストも上がります。

そして、その変動は「燃料費調整制度」という仕組みを通じて、電気料金にも反映されます。
そのため、原油や天然ガスの価格が上がると、数か月後に電気代にも影響が出ることがあります。

電気の明細をよく見ると、「燃料費調整額」という項目を見たことがあるかもしれません。燃料価格が上がればこの調整額も上がり、逆に燃料価格が下がれば、電気料金も少し下がります。

家庭の電気使用量により異なりますが、この項目だけで毎月数百円〜数千円ほど電気料金が変動することもあります。
 

※出典:資源エネルギー庁.「燃料費調整制度について」https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/fee/fuel_cost_adjustment_001/ ,(参照 2026年4月1日)

 

エネルギーと私たちのお金

ここまで見てきたように、日本のエネルギーの多くは海外から運ばれてきます。

遠い国で採掘された燃料が海を渡り、日本の発電所に届き、そして私たちの家の明かりを灯しています。
つまり見方を変えると、私たちが電気代やガソリン代として支払っているお金の一部も、燃料の購入という形で海外へと渡っていくということになります。

それは当たり前の仕組みではありますが、もし暮らしのエネルギーの一部を自分たちでつくることができれば、その流れを少しだけ変えることもできるかもしれません。

家庭で使うエネルギーの持ち方を少し変える。
そんな視点から生まれてきた選択肢も、今は少しずつ増えています。

 

家庭が持てる「エネルギーの選択肢」

こうした考え方から、家庭でも取り入れられるエネルギーの選択肢が少しずつ増えてきました。

たとえば

これらの仕組みは、エネルギーをすべて「買う」暮らしから、一部を「持つ」暮らしへと変えていく選択肢でもあります。

完全に自給自足することは難しくても、家庭で使う電気の一部を自分でまかなうことができれば、外部から受ける影響を少しやわらげることができます。

ガソリン価格も、世界情勢の影響を大きく受けるものの一つです。

原油価格が上がれば、ガソリン代も上がります。ガソリン車を使う家庭にとっては、その影響が家計に直接届きます。

一方で、電気自動車(EV)やハイブリッド車を選ぶことで、その影響を少し小さくすることもできます。

さらに、自宅の太陽光発電でつくった電気を車の充電に使えるとしたらどうでしょうか。
エネルギーをすべて外から買うのではなく、一部を自分でまかなう暮らしに近づきます。

最近では、車に蓄えた電気を家庭で使える「V2H(Vehicle to Home)」という仕組みもあります。
まだあまり知られていないかもしれませんが、こうした技術も、暮らしを守る選択肢の一つです。

もちろん、ガソリン車を選ぶことが悪いわけではありません。

ただ、もし車の買い替えを考えているなら、
「世界の出来事にどれだけ振り回されるか」という視点で選択肢を知っておくことも、暮らしを守るためのヒントになるかもしれません。

 

完全な自給自足は難しい。それでも備える意味

世界情勢を変えることは、私たちにはできません。
エネルギー価格の変動も、避けられない部分があります。

けれど、暮らしの備えを持つことはできます。

電気をすべて自給することは難しくても、影響を小さくする仕組みを持つことはできる。
それは、暮らしのリスクを分散するという考え方でもあります。

エネルギーの持ち方を少し変えるだけで、暮らしの安心は少し変わるかもしれません。

 

暮らしのエネルギーを、少しだけ自分で持つ

一つの家庭が生み出せる電力は、大きなものではありません。
それでも、こうした住まいが増えていくことで、社会全体で見れば、燃料に頼らない電力が少しずつ増えていきます。

世界の出来事を、この手で変えることはできません。
けれど、自分たちの暮らしのあり方は選ぶことができます。

エネルギーをすべて外に頼る暮らしから、一部を自分たちでまかなう暮らしへ。

住まいには、そうした選択肢をつくる力があると私たちは考えています。
 


 

エネルギーと暮らしを考えた住まいという選択

まずは、太陽光・蓄電池を取り入れた住まいを実際に見に来てください。
「どのくらい電気代の影響を抑えられそうか」「わが家に合う備えは何か」を、暮らしの前提から一緒に整理します。

エネルギーの備えは、住まい以外にも広がっています。

エネルギーの未来は、大きな発電所や政策だけで決まるものではありません。
一つひとつの住まいの選択も、その一部を形づくっています。

家庭で電気をつくること。
エネルギーの備えを持つこと。
地域にそうした住まいを広げていくこと。

一つひとつは小さなことかもしれません。
けれど、その積み重ねが、燃料に頼りすぎない社会を少しずつつくっていきます。

世界の出来事を止めることはできません。
けれど、暮らしのエネルギーの持ち方は選ぶことができます。

私たちは、住まいという形を通して、その選択を支えていきたいと考えています。

TOPへ戻る